Scratchガイダンスは『速め・多め・短め』で!
こんにちは。CoderDojo昭島&たまみらのチャンピオン(道場主)のなかうえです。
先日、第7回CoderDojoたまみらを開催しました。
今回は8名のニンジャたちが参加してくれました。みんな来てくれてありがとう!
実は今、私のパソコンを修理に出していて、画像をアップするのが少々面倒なので、開催レポートについてはまた後日アップすることにします。
今回のブログテーマは『Scratchガイダンスのやりかた』についてです。
試したこと
このブログで取り上げることの多いScratchガイダンスですが、実はその内容ややり方について、毎回いろんな試行錯誤をしてきています。
- ペース速めでなるべくたくさんのことを詰め込む
- 時間いっぱいまで使って、ゆっくりペースで進める
- ニンジャに合わせて内容を大幅にカスタマイズする
などです。
そして今回試したのは 『ガイダンス時間を短めにする』 という試みです。
ガイダンスの内容としては、今までは得点計算や、なんなら終了処理までガイドしていたこともありますが、 今回はそのあたりを思い切って省き、その代わり自由時間をたっぷり設けることにしました。
全体方針をラーメンオーダー的に言うと、
- ペース速め
- 自由時間多め
- ガイダンス時間短め
です。
そして、その結果。
上手くいった!!!
うん、間違いなく上手くいった! (当社比)
というわけで、この『速め・多め・短め』オーダーで何が良くなったのか、 その良くなったことを3つ挙げます。
良くなったことその1!
ニンジャたちが自分でScratchを触る機会を増やせた!
Scratchはそもそも出来ることが全部「ブロック」になっていて、殆どのものは見れば分かるようになっています。 だから、自分たちで好きなように触り倒して、新しい発見をしていくことができます。
これこそがScratchの醍醐味であり、ニンジャたちにとって最も貴重な体験になっていきます。
つまり、その貴重な体験をする時間を増やしたということです。
ガイダンスの内容が少なくなることで、時間内にニンジャ達が得るスキルそのものは減ってしまうように見えますが、 すこし長い目で見ればニンジャ達が得るものは圧倒的に大きくなっているはずです。
学校やプログラミング教室と違い、次にまた子ども達が来てくれるとは限らない道場という性格上、その結果を確認することがほぼ出来ないのは難しいところですが…
良くなったことその2!
ニンジャからの質問が増えた!
保護者さん経由のものも含めてですが、とにかく質問が増えました。 質問する時間もないほど詰め込んでいたのでは絶対に得られない体験です。
話がちょっと大きくなってしまいますが、地域社会ではご近所づきあいの希薄化が長いこと問題になっていますし、学校や市からは「変な人が出たから注意するように」といった情報が頻繁に流れてきます。(もちろん流して貰うこと自体は悪いことではないです。)
そんな状態では、子ども達が大人の他人と声を交わすこと自体がどうしても難しくなってしまいます。 また、若者のコミュニケーション能力の低下について話題に上ることも多くなっています。(個人的には、低下というよりも、方法の変化の方が大きいと思っていますが)
こんな時代だからこそ、道場という場で大人の他人に直接・口頭で質問することはとても有意義なことになります。
良くなったことその3!
ガイダンスを受けていないニンジャのところにも行ける!
学習塾でもこんな仕組みのところがありますよね。 「先生一人で、こっちの教室で小テストをやってるときに、別の教室に行って何かを教えている」みたいな。
CoderDojoは学習塾ではありませんが、ガイダンスという点だけを取り上げると学習塾に似ているとも言えます。
ガイダンス時間中に他のニンジャのところに行って話をする。 戻ってきてガイダンスの続きをやり、また他のニンジャのところに行く。
今回はそういうやり方をしました。
ニンジャ8名のうち、3名に対してScratchガイダンスを行っていました。 つまり、ガイダンスを受けていないニンジャが5名もいるということです。
だから、みんなとお話しするためにはこうするしかなかったとも言えますが、それが結果としてはみんなが楽しめる場所になっていたと思っています。
そして、私自身も多くのニンジャと話が出来て楽しかったですし、次の道場をもっと楽しい場所にしようというモチベーションにもつながります。
以上、『速め・多め・短め』で良くなったこと3つ! でした。
今後も基本的にはこのオーダーで行きたいと思います。
でも…
道場はニンジャ・保護者・ボランティアメンバー、その場にいる全員が参加者です。そして、先生はいません。
ガイダンスも、みんなで大きな船をこぐように進んでいきます。 決してガイダンスする人だけが動かしているわけではありません。
だから次回どんなガイダンスになるかは分かりません。
時には間違って山に登ってしまうこともあるかもしれませんが、 参加者のみなさんにはそういうことすら楽しんで頂き、そして時に手助けしていただけると有り難いです。
また、みなさんと道場で会えることを楽しみにしています。
CoderDojo昭島&たまみら の理念
- ニンジャみんなが個性を発揮できる場所を提供する
- 学年や世代の垣根を越えた新しい仲間を作る手助けをする
- 他の人と話すこと、みんなの前で話すことを大切にする
CoderDojoとは
CoderDojo(コーダードージョー) は7〜17歳の子どもを対象にしたプログラミング道場です。 2011年にアイルランドで始まり、世界では110カ国・2,000の道場、日本では全国に194以上の道場があります。 ※2019年12月現在
参加費は無料で、昭島&たまみらは寄付金のみで活動しています。
CoderDojo
https://coderdojo.com
CoderDojo Japan
https://coderdojo.jp